市役所での手続きが無事に終了し、新しいナンバープレートが手に入ると「これですべて完了した」と油断しがちですが、公道を法的に正しく走行するためには、さらに重要なステップが存在します。
誤解①:「市役所で名義変更を行えば自賠責保険も自動的に引き継がれる」
これは完全な誤解です。役所の税務窓口と損害保険会社・共済組合はシステム上で一切連動していません。車両の名義変更が完了した後は、必ず旧所有者が加入していた損害保険会社の代理店や窓口で自賠責保険の名義変更(権利譲渡手続き)を行う必要があります。
名義が前所有者のままでも自賠責保険そのものの効力は車両に対して継続しますが、万が一の重大事故発生時に保険金の請求手続きが極めて煩雑化し、支払いまでに長期間を要する原因となります。また、自賠責保険証明書の再発行や解約返戻金の受け取りができなくなるため、速やかな名義変更が必要です。
誤解②:「4月2日に名義変更すれば今年度の軽自動車税は払わなくて済む?」
地方税法の規定により、軽自動車税(種別割)には月割り還付や月割り課税の制度がありません。4月1日時点で登録されている名義人にその年度の1年分全額が課税されます。3月下旬に個人間で譲渡を行う場合、3月31日までに旧所有者が廃車手続きを完了させるか、あるいは4月2日以降に新規登録を行うかで課税対象者が変わるため、取引当事者間で税金負担の取り決めを明確にしておくことが不可欠です。