エアコンをつけた瞬間、涼しい風を直接体に当てたいために風向ルーバーを下向きに固定する人が後を絶ちません。しかし、冷房風向き下向きNGの理由は空気の物理的な性質にあります。
空気には「冷たい空気は重く下へ沈み、暖かい空気は軽く上へ昇る」という明確な性質が存在します。風向きを下にしてしまうと、吹き出された冷気は床付近にばかり溜まり、天井付近には温かい空気が淀んだままになります。この状態になると、エアコン本体の上部に備え付けられた温度センサーは「室内がまだ設定温度まで冷えていない」と判断し、コンプレッサーをフル稼働させ続けてしまうのです。
結果として、足元ばかりが過剰に冷え切る一方で消費電力は跳ね上がり、無駄な電気代を払い続ける悪循環に陥ります。さらに、床面と天井付近で5℃以上の温度差が生じるケースもあり、これが室内での体調不良やいわゆる「冷房病」を引き起こす温床となっています。