医学的知見の広がりと並行して、エンターテインメントやメディアが果たす役割も大きく変化した。その好例が、動画配信サービスNetflixで世界的ヒットを記録した医療ドキュメンタリー番組『ラブ・オン・スペクトラム』だ。
同作は、自閉スペクトラム症当事者たちの恋愛や日常に密着し、彼らが直面する葛藤や人間味あふれる魅力をありのままに描いている。従来のメディアにありがちだった「悲劇的な描写」や「過度な神格化」を排し、誰もが抱く愛情や他者とのつながりを求める欲求を等身大で映し出した点は、世界中で大きな共感を呼んだ。
こうした映像作品の普及は、一般社会における偏見を解きほぐし、「普通」の境界線を問い直すきっかけを与えている。