青パパイヤが「メディカルフルーツ」と称される最大の理由は、強力なタンパク質分解酵素であるパパイン酵素にある。肉類を劇的に柔らかくするだけでなく、胃腸の消化プロセスを力強くバックアップし、脂質や糖質の代謝経路を刺激する。脂肪燃焼のサイクルを加速させたいダイエッターにとって、これほど頼もしい天然の味方は存在しない。
ただし、調理プロセスを誤れば、その恩恵は露と消える。パパイン酵素は熱に弱く、加熱すると活性を失ってしまう。さらに、切った後の水さらしにも決定的な落とし穴がある。灰汁を抜こうと何十分も冷水に浸けておくのは最悪の選択だ。水溶性の酵素やビタミン類がすべて水中に流出し、食感も水っぽくなってしまう。
プロが実践する極意は極めて潔い。皮を薄く剥いたら、縦半分に割ってスプーンで種とワタをこそぎ取る。千切りスライサー、あるいは包丁を縦に細かく入れて削ぎ落とすように細切り(シリシリ)にした後、氷水に潜らせるのはわずか30秒から1分以内。素早くザルに上げ、清潔なリネンで包み込むようにして水分を完全に拭き取る。この一瞬の引き締めだけで、雑味のない圧倒的なシャキシャキ感と、限界まで保全された酵素活性が約束される。