昭和天皇の墓所である武蔵野陵は、東京都八王子市長房町に広がる広大な皇室墓地「武蔵陵墓地」の一角に鎮座しています。敷地内にはうっそうとした杉や檜の並木道が整備されており、正門をくぐった瞬間から空気感が一変するほどの静けさに包まれます。
武蔵野陵の墳丘形態は、日本の伝統的な陵墓形式である「上円下方(じょうえんかほう)」と呼ばれる構造を採用しています。下段が方形(四角形)、上段が円形(丸型)の二段構造になっており、格式高く端正な佇まいが特徴です。
そして、武蔵野陵の東側に寄り添うように造営されているのが、2000年(平成12年)に崩御された香淳皇后が眠る「武蔵野東陵(むさしののひがしのみささぎ)」です。昭和天皇の御陵と同じく上円下方墳の形式で設計されており、両陵が仲睦まじく並ぶ景観は、長きにわたり苦楽を共にされた両陛下の歩みを象徴しているかのようです。参道から正面の拝所に立つと、鳥居の奥に整然と築かれた陵丘を拝することができます。