2002年に旧積丹町営の温泉施設として開業した「岬の湯しゃこたん」は、地元住民の憩いの場であると同時に、夏のウニ漁シーズンに訪れる観光客にとって定番の立ち寄りスポットでした。しかし、設備の老朽化に伴う維持管理費の高騰と過疎化による利用減、さらに町財政の圧迫が重なり、積丹町は2026年1月末をもって施設の営業終了を決断しました。
地域を象徴する交流拠点が失われる危機に対し、立ち上がったのが地元ベンチャーや地域創生を手がける有志たちでした。「地域の宝を次世代へ残す」という旗印のもと、新会社「株式会社SHAKOTAN GO」を設立。行政からの民間譲渡を受け、大規模改修とブランドの再定義に着手しました。
単なる「公営風呂の延命」ではなく、積丹が誇る自然の生態系とクラフトカルチャーを融合させた総合複合施設への転換こそが、短期間での黒字化と全国的な知名度獲得を果たした最大の勝因と言えます。