飲食店を脅かすグリストラップ放置の罰則と失敗しない清掃完全ガイド

飲食店を脅かすグリストラップ放置の罰則と失敗しない清掃完全ガイド

飲食店を脅かすグリストラップ放置の罰則と失敗しない清掃完全ガイドの概要と注目ポイントを一挙に解説しました。

現場の清掃負担を減らそうとするあまり、インターネット上の誤った情報や過剰な宣伝文句に頼ってしまう店舗が後を絶ちません。厨房設備を破損させたり法令違反に問われたりする代表的な2つの落とし穴を検証します。

「油を溶かして流す」強力洗剤の危険性とデメリット

ネット通販等で「グリストラップに投入するだけで油が消える」「清掃不要」と謳われる強アルカリ性洗剤や乳化型洗浄剤が存在します。しかし、これらは油を一時的に微細化(乳化)させて下流へ押し出しているにすぎません。

排水管の奥や本管へ流れ出た乳化油脂は、下水管内の温度低下によって再結合し、コンクリート状の巨大な油脂塊となって排水管を完全に閉塞させます。自店舗だけでなくビル全体の排水逆流事故を引き起こし、数百万円規模の損害賠償に発展するケースもあります。また、下水放流水質基準(動植物油脂類排出基準)を大幅に超過するため、環境負荷の面からも専門機関は使用を強く戒めています。

回収した油脂・汚泥の一般ゴミ廃棄は違法

「ゴミ袋に入れて燃えるゴミとして出せばよい」という認識は重大な誤りです。グリストラップから回収された油脂塊や沈殿汚泥は、廃棄物処理法において「産業廃棄物(汚泥・動植物性残渣)」に分類されます。

これを事業系一般廃棄物として自治体のゴミ収集に出す行為は不法投棄とみなされ、排出事業者である店舗側に5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金(法人の場合は最高3億円)という極めて重い罰則が科されるリスクがあります。業者へ委託する際は、必ず産業廃棄物収集運搬業の許可証を確認し、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付・5年間の保管を徹底しなければなりません。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。