築地場外市場に数ある海鮮店の中でも、まぐろや黒銀の待機列は群を抜いて目立ちます。なぜこれほどの混雑が日常化しているのか。その最大の理由は、単なる知名度だけでなく、同店特有の「完全オーダーカット方式」にあります。あらかじめ切り分けられた切り身を提供するのではなく、客が選んだブロックや注文内容に応じて、熟練の職人が包丁を入れ、その場で握りや丼へと仕立てていきます。このライブパフォーマンスが視覚的な満足度を高める一方で、1組あたりの接客時間が必然的に長くなり、行列が伸びる構造的要因となっています。
2026年現在の混雑動向を取材したところ、週末および祝日には午前10時から午後1時にかけて混雑のピークを迎え、最大待ち時間は60分〜75分前後を記録しています。平日であっても、インバウンド観光客と国内のグルメファンが重なる11時台には30分〜45分程度の並びが発生するのが通例です。
なお、混雑緩和のための「事前予約」や「電子整理券の配布」は行われておらず、完全な先着順(並び列への接続)となります。店舗周辺の通路は狭小であるため、警備員や店舗スタッフの指示に従って列に並ぶルールが徹底されています。列の進みは1組あたりおよそ2〜3分換算となるため、前に15組並んでいる場合は約30分〜45分の待機を見積もるのが現実的です。