ノワールを語る上で避けて通れないのが、世界的なメガブランドである「オレオ(OREO)」との比較です。2016年8月末、山崎製パン傘下のヤマザキナビスコ(現・ヤマザキビスケット)と米モンデリーズ・インターナショナルとのライセンス契約が終了しました。これに伴い、日本国内で製造されていたオレオは、モンデリーズ・ジャパン主導による中国自社工場(一部製品はベトナム等)からの輸入販売へと切り替わりました。
その約1年後となる2017年12月、ヤマザキビスケットが長年培ったビスケット焼成技術と設備を投入して世に送り出したのが「ノワール」です。両者の違いは、単なるブランド名の違いにとどまらず、クッキー生地の質感、ココアの焙煎度、クリームの油脂配合に至るまで明確に設計が分かれています。
両者を並べて実食比較すると、その差は歴然としています。オレオが力強い甘さとしっかりとした硬さを持つのに対し、ノワールはブラックココアの深い苦味と軽快なサクサク感が特徴です。かつて日本で作られていた旧オレオの繊細な風味を愛していた層が、ノワールへと流れたのも頷ける完成度を誇っています。