かつて銅(あかね)とベンガラ(赤色顔料)の生産で巨万の富を築いた吹屋地区。江戸から明治にかけて建てられた赤銅色の瓦とベンガラ塗りの町並みは、一歩踏み入れるだけで時が止まったかのような錯覚を覚える。現在、この歴史的空間を活用したアーティスト・イン・レジデンスや伝統工芸のアップデート企画が活発だ。
職人の高齢化で途絶えかけたベンガラ染めや伝統建築の技術を、国内外の若いクリエイターが再解釈。空き家となっていた豪商の館は、洗練されたアトリエやブティックホテルへと生まれ変わった。過去の遺産を保存するだけでなく、現代のクリエイティビティと融合させる試みが、新しい訪れを生み出している。