産褥期(さんじょくき)とは、分娩終了直後から妊娠前の身体の状態におおむね戻るまでの期間を指し、日本産科婦人科学会などの医学的定義では一般に「産後6週間から8週間」とされています。この期間中に母体に生じる一連の解剖学的・生理学的な退行性変化および適応変化を「産褥」と呼びます。
日本では古くから、出産後の母体の回復状態を「肥立ち(ひだち)」と呼んできました。「肥立ちが良い」「肥立ちが悪い」という言葉があるように、昔から産後の休養が女性の生涯の健康を左右することが経験則として知られていたのです。現代の生殖医学においても、胎盤が剥がれた子宮内壁の創傷治癒、骨盤靱帯の緩み、骨盤底筋群のダメージを修復するためには、最低でも約2ヶ月間の組織再生プロセスが必須であることが証明されています。