SNSやレシピサイトで「誰でもパラパラになる裏技」として拡散されるマヨネーズ事前混合法。卵黄と植物油が乳化しているマヨネーズをご飯に混ぜておく手法は、確かに失敗を防ぐ手軽な手段として知られています。しかし、専門店の風味を求める観点からは無視できないデメリットが存在します。
マヨネーズに含まれる醸造酢の酸味成分は、加熱しても完全には揮発しません。その結果、町中華特有の力強い動物性のキレが損なわれ、洋風ピラフのような後味に偏ってしまいます。また、冷えたご飯をそのまま使う手法もデンプンの老化(β化)により芯が残りやすく、油を過剰に吸い込む原因になります。
最も推奨されるのは、「少し固めに炊いた温かいご飯」を使用することです。炊きたての余分な湯気を軽く切った状態のご飯に、溶き卵の半量を直前に回しかけて軽くほぐす程度にとどめることで、米本来の甘みを殺さずにパラパラの食感を両立させることができます。