絶品とろろそばを作る上で、土台となる芋の選定は味わいを左右する最重要項目です。スーパーで手軽に入手できる「長芋」と、粘りが強い「大和芋(いちょう芋・つくね芋)」は、水分量と粘度において全く異なる性質を持っています。
すりおろし方にも明確なコツがあります。長芋をすりおろす際は、目の細かい陶器製や金属製のおろし金を使い、円を描くように優しくすり下ろすことで繊維をきめ細かく破壊し、滑らかな舌触りを生み出せます。皮を剥く際は、皮の内側にあるアク成分(シュウ酸カルシウム)による痒みや変色を防ぐため、薄い酢水に数分さらしてから調理するのが現場の知恵です。
さらに極上のふんわり感を目指すなら、すりおろした後にすり鉢(当たり鉢)に移し、すりこぎで空気を抱き込ませるように一定方向に攪拌してください。体積が約1.2倍に膨らみ、淡雪のような口溶けへと変化します。