TBSテレビが誇る金曜ドラマ枠で放送された本作は、連続ドラマの概念を心地よく裏切ってくれた。数々のヒット作を生み出してきた脚本家・安達奈緒子は、生きている者と死に逝く者の境目を実にリアルかつ幻想的に描き切った。
ファンタジーという枠組みを借りながらも、そこで描かれる人間の業や哀しみ、家族の葛藤はきわめて泥臭く人間味に溢れている。極上のファンタジーラブストーリーでありながら、真相に迫る追跡劇としても第一級のエンターテインメントに仕上がっている理由は、この脚本の揺るぎない土台があるからにほかならない。