帝王切開後の傷跡を美しく保つためには、医療機関での治療と並行して、自宅でのセルフケアをいかに正しく継続できるかが勝負の分かれ目となります。創部の上皮化(傷が完全に閉じた状態)が確認された直後から開始する物理的保護が最も効果的です。
傷跡ケア専用テープとして広く普及しているのがニチバンの「アトファイン」やシリコンジェルシートです。これらのテープを貼る目的は、皮膚にかかる伸展刺激(引っ張られる力)をテープに肩代わりさせ、真皮の炎症反応を起こさせないことにあります。
正しいテープケアの実践手順:
・傷跡の長さに合ったサイズを選び、引っ張らずに皮膚に自然に乗せるように貼る。
・貼り替え頻度は5日〜7日に1回程度にとどめ、剥がす際は皮膚を傷めないよう端からゆっくり折り返すように剥がす。
・入浴時もテープを貼ったままで問題なく、入浴後に水分をタオルで優しく押さえて乾かす。
・最低でも術後3ヶ月、できれば術後6ヶ月間は継続して貼り続ける。
テープケアと同時に気をつけたいのが、下着や衣服による摩擦刺激です。ローライズの下着のゴム部分がちょうど傷跡に当たると、摩擦によって慢性的な炎症が誘発されます。おへそまですっぽり隠れるマタニティ用やハイウエストのシームレスショーツを着用し、傷跡への直接的な圧迫や摩擦を避ける生活環境を整えましょう。