倒産という破局を迎える前から、現場の疲弊と内部崩壊を告発したのは他ならぬ元社員たちだった。経営破綻の前後、YouTubeやSNS、匿名掲示板には、過酷なノルマに苦しむ現場のリアルな声や内部資料が次々と投稿された。
国家資格を持つ柔道整復師として志高く入社した若者たちを待っていたのは、施術技術の研鑽ではなく、毎月課される苛烈な売上目標の達成だった。回数券の販売成績が届かなければ上司からの厳しい叱責が飛び、患者の健康を第一に考えるべき医療従事者としてのプライドはズタズタに引き裂かれた。自らの良心と会社からの圧力の板挟みになった優秀なスタッフたちが相次いで離職し、現場の荒廃は止めようのない領域に達していた。