渋沢栄一の血筋や一族を語る上で、しばしば名前が挙がるのが、異色のフランス文学者・作家・翻訳家として熱狂的なファンを持つ澁澤龍彦(しぶさわ たつひこ)氏です。サド侯爵の翻訳や幻想文学の紹介で知られる彼と、栄一にはどのような血縁関係があるのでしょうか。
結論から言うと、澁澤龍彦氏は渋沢栄一の直系(子や孫)ではありません。栄一の従兄弟にあたる澁澤宗助の家系(渋沢東家)の流れを汲んでおり、栄一から見ると「従兄弟の孫」という遠縁(親戚関係)にあたります。実業の世界で頂点を極めた栄一の傍らで、アヴァンギャルドな文学・芸術の世界で唯一無二の足跡を残した龍彦氏の存在は、澁澤一族の知性の多様性を象徴しています。
また、経済界の第一線で活躍するコモンズ投信会長の渋沢健氏も栄一の玄孫にあたります。健氏は栄一の思想である『論語と算盤』の精神を現代ビジネスに落とし込み、持続可能な投資を提唱するオピニオンリーダーとしてメディアにも頻繁に出演しています。