渡邉の旧字体と渡辺・渡邊の違いは?戸籍表記の真相と簡単変換法

渡邉の旧字体と渡辺・渡邊の違いは?戸籍表記の真相と簡単変換法

渡邉の旧字体と渡辺・渡邊の違いは?戸籍表記の真相と簡単変換法の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

ネット上のQ&AサイトやSNSで最も多くの混乱を招いているのが、「渡邉のしんにょうの点は1つなのか、それとも2つなのか」という議論です。手書きで書く際や命名・姓名判断の際に頭を抱える当事者が後を絶ちません。

この問題の核心には、「康熙字典(こうきじてん)の伝統」と「文字コード規格(JIS)の変遷」が複雑に絡み合っています。伝統的な康熙字典において、しんにょう(辵部)はもともと「2点」で構成されていました。しかし、日本における手書きの楷書体では、江戸時代以前から筆運びを滑らかにするために「1点しんにょう」で崩して書くことが慣習的に広く行われていた歴史があります。

さらに事態をややこしくしたのが、日本の文字コード規格であるJISの改定作業です。1978年の78JISから1983年の83JIS、そして2004年のJIS2004への改定に伴い、印刷標準字体と簡易慣用字体の基準が揺れ動いた結果、PC環境や搭載フォントによって「同一の文字コードを入力しているにもかかわらず、画面やプリンターによって1点に見えたり2点に見えたりする」という表示のねじれが発生しました。法務省の通達基準においては、戸籍上の氏名として1点であっても2点であっても同一の文字体系のバリエーションとして同一視され、本人の権利関係に齟齬が生じることはありません。

手書きの際の正しい書き順と画数については、内部の部品を完全に書き終えた後に、最後のストロークとして「しんにょう」を書くのが原則です。
1. 「自」(1〜6画)
2. 「穴」(7〜11画)
3. 「冖」および「口」(12〜14画)
4. 「しんにょう」(15〜16画、あるいは2点の場合は17画)
姓名判断等で画数を重視する場合は、康熙字典の部首原則(辵部=7画換算)を採用する流派と、実際の筆画数(16〜17画)を採用する流派が存在するため、鑑定方針に応じた柔軟な確認が欠かせません。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。