現場の記者席から見て取れたもっとも象徴的な異変は、下半身の粘りと軸の安定感が失われていた点です。デトロイトで行われたタイガース戦では、踏み込んだ右足の踏ん張りが効かず、スイングのフォロースルーで下半身が激しくグラつく場面が複数回目撃されました。
大谷翔平のバッティングフォームの異変は、次のような連鎖反応として現れています。
- 軸足(左足)のタメの早期崩壊:投球を見極める間(ま)が取れず、体重移動が早くなりすぎて前足に重心が突っ込む。
- 骨盤の開きとヘッドの遠回り:体幹の開きが数ミリ早くなることで、内角球に対してバットが外から遠回りして出遅れる。
- スイングプレーンの乱れ:本人が語った「一番は軌道」の言葉どおり、ボールの進入角度に対してバットが平行に入らず、点でしか捉えられない。
本来の大谷であれば、下半身の強固な土台によってバットをギリギリまで引きつけ、球種を見極めて逆方向へ弾き返すことができます。しかし現在は、下半身が粘れないために手先だけでボールを迎えに行ってしまい、変化球に泳がされる悪循環に陥っています。