冊子印刷における二大製本方法である「中綴じ」と「無線綴じ」は、紙を束ねて固定する物理的構造そのものが根本から異なります。それぞれの仕組みと構造的な特徴を把握することが、ミスのない冊子作りの第一歩です。
中綴じ(ホチキス製本)は、重ねた紙の見開き中央部分を針金(ステッチャー)で2箇所留め、半分に折って仕上げる製本方式です。雑誌、イベントパンフレット、取扱説明書、薄手の企画書などに広く採用されています。紙を折って重ねる構造上、必ず「4の倍数(4, 8, 12, 16, 20...ページ)」でページ数を設計する必要があります。
一方の無線綴じ(糊付け製本)は、丁合い(ページ順に並べた紙の束)の背側を削ってギザギザをつけ、強力な製本用糊(EVA系ホットメルトや高密着・柔軟性に優れたPUR糊)を塗布して表紙でくるむ製本方式です。針金などの「線(ワイヤー)」を使わないことから「無線」と呼ばれます。文庫本、商業コミックス、記念誌、分厚い製品カタログなどで標準的に用いられ、「2の倍数(表裏1枚単位)」でページ設定が可能です。