「びゅうお」の本来の使命は、言うまでもなく防災である。東海地震や南海トラフ巨大地震の発生時、想定される大津波から沼津港の内港と背後の市街地を守るため、この水門は設計された。扉体の幅は40メートル、高さは9.3メートル、重量はなんと406トンに及ぶ。これは日本最大級の規模だ。地震検知からわずか数分で自動閉鎖するシステムは、地域の安全を担保する最後の砦として機能している。
近年、異常気象による超大型台風の上陸や高潮の被害が全国で相次ぐ中、この水門の存在意義はさらに高まっている。ハードウェアとしての強固さだけでなく、地域住民の防災意識を高めるための教育の場としても活用されており、全国の自治体からの視察が絶えない。