日々の入浴作法をわずかに改めるだけで、危険度は劇的に低下する。専門家が推奨する最新の安全プロトコルに基づき、日々の習慣を点検していただきたい。
まず厳守すべきは「湯温40度以下、浸かる時間は10分から15分まで」という原則だ。41度を超えると交感神経が急激に刺激され、血圧の乱高下が引き起こされる。さらに、心臓への負担を避けるため、手足の先から順にかけ湯をして身体を徐々に湯温へ慣らしていく工程を省いてはならない。
入浴前の水分補給も不可欠だ。入浴中は発汗により血液の粘度が上がり、血栓が形成されやすくなる。コップ1杯の水を事前に飲むだけで、脳梗塞や心筋梗塞のリスクは低減する。同居家族がいる場合は「今から風呂に入る」と一声かけ、異常があった際に早期発見できる体制を整えることが生還率を左右する。
以下のチェックリストで、ご自身と家族の環境を直ちに確認してほしい。
・脱衣所および浴室に暖房設備があり、入浴前に暖めているか
・浴槽の湯温設定は40度以下になっているか
・食後すぐ、または飲酒後の入浴を厳に避けているか
・入浴前後にそれぞれコップ1杯の常温水を飲んでいるか
・同居家族に入浴を知らせ、20分以上経過した際の声かけルールがあるか
・立ちくらみや強い動悸を感じた際、無理に湯船に浸かり続けていないか