2026年のパリオリンピック女子マラソンにおいて、一山麻緒はまさに満身創痍の状態でスタートラインに立っていました。大会直前に肋骨の疲労骨折というアクシデントに見舞われ、満足な走り込みができない極限状態の中、最大勾配13.5%という五輪史上最難関の難コースを2時間34分13秒(51位)で完走。レース直後の特番インタビューで「苦しい準備期間だったが、最後まで日の丸を背負って走り切る責任を果たしたかった」と涙ながらに語った姿は、多くの陸上ファンの胸を打ちました。
大会後は徹底した患部の治療とリハビリに専念。資生堂ランニングクラブのメディカルスタッフおよび岩水嘉孝監督のサポートのもと、フィジカルの再構築を図ってきました。2026年現在、一山麻緒はクイーンズ駅伝(全日本実業団対抗女子駅伝)やハーフマラソンなどの実戦ロードレースへと順調に復帰を果たしており、再び世界水準のタイムを狙えるコンディションを取り戻しています。
陸上関係者の証言によると、現在の練習メニューは従来の過度な走行距離偏重から脱却し、体幹主導のフォーム改善と質の高いインターバル走を中心とした負荷管理が徹底されているとのことです。30代に向けて円熟味を増す彼女の走りは、再び国内外のマラソンシーンで主役を演じる準備が整いつつあります。