かつて昭和から平成にかけて一世を風靡した暴走族文化。集団の規律と特攻服、そして独自の美学が生み出した独特のコミュニティ像は、サブカルチャーとして独自の発達を遂げてきた。本作では、その文化的背景を丹念にリサーチし、単なる過激な無法者集団としてではなく、若者たちの居場所としてのリアリティを切り取っている。
さらに注目の集まる結末の伏線についても、本誌の取材で興味深い事実が浮き彫りになった。物語のクライマックスに配置された「過去の事故の真相」と「裏切り者の真意」は、オープニングのわずか数分のシーンに巧妙な伏線が仕込まれているという。一度観ただけでは気づかない細部へのこだわりが、リピーターを生む最大の仕掛けとなりそうだ。