自分がまだ伸びる可能性があるのかを知る確実な手段は、整形外科で行われる骨端線の確認方法です。一般的には左手および手首のレントゲン撮影(X線検査)を行い、橈骨(とうこつ)や指の関節にある成長軟骨帯の隙間が残っているかを観察します。骨端線が黒い隙間として写っていればまだ身長が伸びる余地があり、白く完全に癒合していれば成長のタイムリミットを迎えたサインとなります。
高校生や大学生の一部で「卒業間際に急に2〜3センチ伸びた」という事例が存在するのも事実です。これは病気や異常ではなく、思春期の発来が一般的な平均よりも2〜3年遅い「体質性思春期遅延(遅発型)」と呼ばれる成長パターンによるものです。こうしたケースでは骨年齢が実年齢よりも若く保たれており、18〜20歳前後でもわずかに骨端線が開いていることが確認されます。
骨端線が閉じかけている高校生や、まだ伸びしろが残る成長期の若者にとって不可欠となるのが、成長ホルモン分泌の秘訣と生活管理です。成長ホルモンは骨端線に働きかけ、骨芽細胞の増殖を促す「ソマトメジンC(IGF-1)」を肝臓から分泌させます。分泌量を最大化するためには、特定の時間に縛られる従来の「夜10時〜深夜2時の睡眠ゴールデンタイム神話」に惑わされるのではなく、「入眠後最初に出現するノンレム睡眠(深睡眠ステージ3〜4)」を深く確保することが決定打となります。
さらに、骨基質を強固にする成長期に必要な栄養素と食事として、単なるカルシウム単体の摂取ではなく、タンパク質(アミノ酸)、亜鉛、マグネシウム、ビタミンDの相互作用が不可欠です。骨の体積の約半分はコラーゲン(タンパク質)で構成されており、土台となるタンパク質が不足した状態でカルシウムだけを過剰摂取しても、骨の伸長には直結しません。