乙骨憂太の強さの根幹を支えるのは、底なしの呪力量と、変幻自在の生得術式「模倣(コピー)」です。本編で明かされたその詳細なギミックを整理します。
生得術式「模倣(コピー)」の発動条件
乙骨のコピー能力は、無条件に発動できる万能の力ではありません。その成立条件は「外付け術式であるリカが、対象となる術師の肉体の一部を捕食すること」です。
捕食した肉体の部位の重要度や量(致死的な部位か、再生可能な部位か)によって、コピーした術式の使用可能回数や出力に制限がかかります。作中で乙骨が披露したコピー術式には以下のものが含まれます。
- 呪言(狗巻棘):拡声器を介さずとも声だけで相手を縛る。
- 宇守羅某(烏鷺亨子):空間を布のように掴み、攻撃の軌道を逸らす。
- 未来視(シャルル・ベルナール):数秒先の未来の行動を視覚化する。
- 御厨子(両面宿儺):宿儺の指をリカに喰わせることで「解(カイ)」を発動。
- 肉体渡りの術式(羂索):自らの脳を五条悟の遺体へ移植し制御する。
領域展開「真贋相愛(しんがんそうあい)」の構造
新宿決戦で初公開された乙骨の領域展開「真贋相愛」は、結界内に無数の刀が突き刺さった心象風景を持ちます。領域内では「これまでにコピーした術式のうち1つを必中効果として付与」でき、さらに地面に刺さっている無数の刀を手に取ることで、「ランダムに込められた多様なコピー術式を無制限に連続発射」することが可能となります。刀は手に取るまでどの術式が宿っているか乙骨自身にも分からないという縛りがあるものの、宿儺すらも手玉に取る凄まじい波状攻撃を実現しました。
現在の「リカ」と0巻の「折本里香」の決定的な違い
読者の間で混同されやすいのが「リカちゃん」の正体です。0巻で乙骨に取り憑いていた「折本里香」の魂は、百鬼夜行のラストで完全に成仏・解呪されています。現在乙骨の傍らにいる「リカ」は、里香が遺した呪霊の殻であり、乙骨の呪力を蓄えるための「外付けの術式・呪力ストレージ」です。指輪を通じた接続によって「5分間の完全顕現」を行うことで、莫大な呪力供給とコピー術式の全解放が可能になります。