綾瀬はるかの紅白衣装を語る上で欠かせないのが、紅組の象徴である「赤」の纏い方です。単一の原色にとどまらず、深みのあるワインレッドから鮮やかなカーディナルレッドまで、肌の透明感を引き立てる絶妙な色調が選び抜かれてきました。
2013年に着用された象徴的な赤ドレスは、胸元を美しく見せるビスチェタイプでありながら、過度な露出を抑えたクラシカルなカッティングが特徴でした。この衣装を纏った彼女が、緊張の中で懸命に言葉を紡ぎ、司会進行を務める姿は、単なるビジュアルの美しさを超えて番組全体のアイコニックな記憶となっています。
一方で、前半パートや企画コーナーで披露される最高峰の着物姿も見逃せません。京都の熟練職人が数カ月をかけて手作業で染め上げた本友禅の振袖や、金箔・銀糸を贅沢に織り込んだ帯の取り合わせは、公共放送ならではの品格を具現化したものです。着付けとヘアメイクの現場スタッフによれば、和装からドレスへのチェンジにはわずか3〜5分という極限の早着替えが要求され、裏舞台では専門のフィッターが複数名体制で待機する厳戒態勢が敷かれていたと伝えられています。