本作を語る上で欠かせないのが、現代のアニメファンから見れば「全員が主役級」という驚異的な豪華声優陣です。黎明期の昭和アニメを牽引した名優たちが、生き生きとした演技を吹き込んでいます。
主人公のエッちゃん役を演じたのは、のちに『ドラえもん』の源静香役や『サザエさん』の磯野ワカメ役として国民的認知を得る野村道子です。小柄で可憐でありながら、芯が強く頼もしいエツ子のキャラクターを快活なトーンで見事に演じ切りました。
人語を話す犬のブク役には、『サザエさん』の磯野波平役や『ゲゲゲの鬼太郎』の子泣きじじい役で知られる名優・永井一郎が登板。哀愁とユーモアが同居した絶妙な掛け合いは、劇中で唯一無二の存在感を放っています。
さらに、エッちゃんの親友となる大原三枝子(ミコちゃん)役には千々松幸子(『ドラえもん』野比玉子役など)、ガキ大将の広吉役には野沢雅子(『ドラゴンボール』孫悟空役など)、エッちゃんの祖父・茂平役には八奈見乗児(『巨人の星』伴宙太役や『ドラゴンボール』ナレーションなど)、同級生のタケシ役には白川澄子(『サザエさん』中島くん役など)が名を連ねています。
また、作品を象徴する主題歌も非常にユニークです。オープニングテーマ「エッちゃんが好きや」は、数々のアニメ・人形劇音楽を手がけた巨匠・宇野誠一郎の作曲によるもので、歌唱を担当したのは『ルパン三世』の峰不二子役などで知られる増山江威子です。ジャジーで小気味よいリズムとキャッチーなフレーズは、一度聴いたら耳から離れない中毒性を持ち、放映当時の子どもたちの心を瞬く間に掴みました。