血糖値を上げるホルモンが複数ある理由|インスリンとの違いと驚異

血糖値を上げるホルモンが複数ある理由|インスリンとの違いと驚異

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糖尿病の薬物治療や過度な糖質制限において、最も警戒しなければならない急性合併症が「低血糖」です。血糖値を上げるホルモンたちが必死に防ごうとしている危険ラインとは一体どのようなものなのか、客観的な自覚症状の推移を把握しておく必要があります。

通常、空腹時血糖値の正常範囲は70〜109mg/dLとされていますが、数値が70mg/dLを下回ると身体は自律神経症状による警告を発し始めます。副腎からアドレナリンが一斉に放出されるため、激しい空腹感、冷や汗、動悸、指先の震えといった交感神経の過剰興奮症状が現れます。これは生体が「今すぐ糖分を補給せよ」と鳴らしている非常ベルです。

さらに血糖値が50mg/dL前後に低下すると、脳のエネルギー供給が滞り、集中力の欠如、目のかすみ、ろれつが回らないといった中枢神経症状が出現します。30mg/dLを切れば意識消失、痙攣、そして不可逆的な脳損傷や死に至る危険性があります。

現場での応急処置としては、自覚症状が出た段階で直ちにブドウ糖10g(またはブドウ糖を含む清涼飲料水150〜200ml)を摂取することが鉄則です。人工甘味料を用いたゼロカロリー飲料や、脂質の多いチョコレート・洋菓子は胃からの吸収速度が著しく遅いため、緊急時のレスキューには適しません。糖分摂取後は安静を保ち、15分経過しても症状が改善しない場合は再度同量のブドウ糖を追加摂取した上で、医療機関への救急要請を検討する冷静な判断が求められます。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。