今年に入り、米ハーバード大学および欧州分子生物学研究所(EMBL)の研究チームが相次いで発表した論文は、医学界に大きな衝撃を与えた。高濃度の液状果糖の摂取が、腸粘膜のバリア機能を直接破壊している実態が明らかになったからだ。
本来、私たちの腸壁は密接に結合し、有害な細菌や未消化のタンパク質が血液中に漏れ出すのを防いでいる。しかし、日常的な果糖ぶどう糖液糖の過剰摂取は、腸内細菌叢のバランスを極度に悪化させ、腸粘膜を守る粘液層を薄くしてしまう。
結果として生じるのが「腸管漏洩症候群(リーキーガット)」だ。腸から漏れ出た内毒素(LPS)が全身の血管を巡り、微小な慢性炎症を全身に引き起こす。これが慢性的な疲労感、肌荒れ、インスリン抵抗性の悪化、果ては動脈硬化や認知機能低下のリスクを爆発的に高めることが立証された。