織田の降板と復帰のドラマの背景には、世界陸上競技選手権大会を取り巻く経済環境の激変が存在する。近年、国際的な大型スポーツイベントの放映権料は高騰の一途をたどっており、民放キー局における地上波単独中継のビジネスモデルは大きな過渡期を迎えている。
テレビ局は限られた制作予算の中で、地上波での生中継に加え、配信プラットフォームやSNSを活用したマルチデバイス展開へのシフトを余儀なくされた。出演者体制の見直しもその一環であり、スターキャスター1人に依存する構造から、デジタル戦略と連動した機動的なチーム体制への移行が進められた。織田の降板劇は、日本のスポーツ番組が直面した構造改革の縮図でもあったのだ。