2023年8月末から9月にかけて実施された富士山登頂は、アウトドア専用の車椅子「ヒポカムポ」を用い、次男の三浦豪太氏やクラーク記念国際高等学校の生徒・卒業生、山岳ガイドら約40名のサポート体制で敢行されました。山頂に到達した際、三浦氏が見せた涙と「みんなのおかげで登ることができた」というコメントは広く感動を呼びました。
一方で、SNSやネット掲示板(5chや知恵袋など)では「自力登山ではなく他人に担がれただけではないか」「要介護者のエゴではないか」といった厳しい意見が一部で散見されたのも事実です。
しかし、現場取材の一次情報をつぶさに検証すると、この挑戦は単なるパフォーマンスではありませんでした。三浦氏自身も登りやすい傾斜地では自らの足で一歩一歩踏みしめて前進しており、車椅子牽引中も激しい揺れに耐えうる体幹保持が不可欠でした。何より「たとえ身体が不自由になっても、テクノロジーと仲間の力があれば自然の頂を目指せる」というパラマウンテニアリング(障がい者登山)の可能性を提示した点に、このプロジェクトの真の価値があったと言えます。