近年、NetflixやHBOといった大手ストリーミングプラットフォームが手掛けるグローバルドラマの隆盛により、世界各地のストリートカルチャーや特有のハンドサインが日本の視聴者にも身近になった。ギャング映画や犯罪サスペンス作品では、特定のハンドサインが所属組織や縄張りを示す符号として頻繁に登場する。
例えば、人差し指と小指を立てる「メロイックサイン」は、ヘヴィメタル文化における愛好の標識である一方、ラテン系の国々では「配偶者に浮気されている」という冷笑的な意味を持つ。また、アメリカの一部のストリートギャングが使うハンドサインは、現地で不用意に真似をすると敵対勢力への挑発とみなされ、即座に暴力沙汰へと波及する懸念がある。
世界の映像制作産業が描き出すリアルな描写は、視聴者にエンタメとしての興奮を提供するだけでなく、海外へ出た際に「面白半分でジェスチャーを真似することの危険性」を無言のうちに啓蒙しているとも言えるだろう。