野球肘は痛む部位によって病態が大きく分かれます。最も発生頻度が高いのが内側型野球肘です。投球の加速期からフォロースルーにかけて肘の内側に強い牽引力(引っ張られる力)がかかり、内側側副靭帯や屈筋腱、成長期の骨端線が損傷します。内側型は比較的治癒しやすい傾向にありますが、靭帯の断裂に至ると長期離脱が避けられません。
一方で極めて注意が必要なのが外側型野球肘(離断性骨軟骨炎)です。投球時に肘の外側で骨同士が激しく衝突し、軟骨が徐々にすり減って剥がれ落ちていきます。初期段階では自覚症状が乏しく、痛みを感じた時点ですでに軟骨が剥離している事例も多いため、早期のレントゲンやMRIによる発見が命運を分けます。