蛇口やホースの取り回しに問題がない場合、次に疑うべきボトルネックは給水フィルター掃除の放置による目詰まりです。洗濯機の上部、給水ホースが接続されている吸水口の内部には、水道水に含まれる微細なサビや砂、カルシウム結晶の侵入を防ぐための小型メッシュフィルターが内蔵されています。このフィルターに不純物が蓄積すると、水流が著しく弱まり、最終的には給水検知センサーがタイムアウトを起こして運転がストップします。
給水フィルターの清掃は、以下の安全手順を守れば誰でも数分で完了します。
【給水フィルター清掃の標準手順】
1. 蛇口を完全に閉める。
2. 洗濯機の電源を入れ、スタートボタンを押して約1分間運転させる(ホース内の水圧を逃がす「水抜き」作業)。
3. 電源を切り、給水ホースの接続ナットを緩めてホースを取り外す(水が少量垂れるためタオルを用意)。
4. 給水ロの内側にある半透明または黒色のフィルターを、先の細いラジオペンチやピンセットでつまんで慎重に引き抜く。
5. 古い歯ブラシなどを使い、流水でメッシュ部分のゴミやカルキを優しくブラッシングして取り除く。
6. フィルターを元の位置へ奥まで水平に差し込み、ホースを確実に締め直して蛇口を開く。
さらに、寒冷地や冬季に多発するのが冬場の給水ホース凍結です。外気温が氷点下(マイナス4度以下)に達する夜間や、屋外・開放型ベランダに設置された洗濯機では、給水ホースや蛇口内部に残った水分が凍結し、水が一切出なくなります。この際、焦って熱湯を直接かける行為は厳禁です。樹脂製ホースの破裂やパッキンの熱変形を引き起こす原因となります。50度前後のぬるま湯を浸したタオルを蛇口や給水接続部に巻き付け、自然解凍を待つのが最も安全な対処法です。