大会の盛り上がりをさらに加速させているのが、プロスカウトたちの鋭い視線だ。ネット裏にはNPB球団のスカウト陣がずらりと並び、一球ごとにスピードガンとビデオカメラを構える。兵庫の地からは毎年、プロの第一線で活躍する才能が羽ばたいていく。
ドラフトファンなら記憶に新しいのが、報徳学園の絶対的エースとして甲子園のマウンドで圧巻の投球を披露した今朝丸裕喜の存在だろう。長身から繰り出される角度のあるストレートと、鋭く落ちる変化球で打者を圧倒した彼の姿は、現在の高校球児たちにとって大きな目標となっている。今年度も、その系譜を継ぐような145キロオーバーの直球を誇る本格派右腕や、広角に長打を打ち分ける超高校級スラッガーが多数台頭している。スカウトたちの評価を決定づけるような劇的な一投一打から、未来のプロ野球スター誕生の瞬間に立ち会っているという実感が湧いてくる。