近代的な航空機がなぜ事故に至るのか、飛行機が墜落する主な原因と理由を分解すると、その約50%以上がパイロットの誤認や意思疎通の破綻といった「ヒューマンエラー」に起因します。次いで気象要因(マイクロバーストや激しい着氷)が約12%、機体の構造的欠陥・整備不良が約22%と続きます。
しかし、現代の旅客機はあらゆる重要機器が二重三重にバックアップされる「フェイルセーフ設計」が徹底されており、エンジンが1基停止しても長時間の安定飛行を継続できるよう国際基準(ETOPS)で厳密に設計されています。
フライト中に乗客を最も不安にさせるのが「激しい揺れ」ですが、乱気流で墜落する可能性は工学的にほぼゼロです。航空機の主翼は柔軟性に富む炭素繊維複合材などで作られており、設計限界をはるかに超える荷重テスト(翼が大きくしなる過酷なベンディング試験)をクリアしています。乱気流の激しい上下動によって主翼がもぎ取れ、空中分解に至ることは現代の機体では考えられません。
乱気流関連のトラブルで怪我をする乗客の95%以上は、揺れそのものではなく「シートベルトを締めていなかったために座席から放り出され、天井や手荷物棚に体を強打した」ことが原因です。つまり、巡航中も常にシートベルトを腰の低い位置でしっかり締めておくだけで、乱気流による重大な人身リスクは実質的に防ぐことができます。