学校プール授業はなぜ激減?猛暑と老朽化、民間委託が進む現場の真相

学校プール授業はなぜ激減?猛暑と老朽化、民間委託が進む現場の真相

学校プール授業はなぜ激減?猛暑と老朽化、民間委託が進む現場の真相についての真相をお届けします。

SNSやネット掲示板上では「全国の小学校からプール授業が消滅した」「泳げない子どもばかりの世代になる」といった極端な言説が散見されます。しかし、公立学校のカリキュラムと実態を精査すると、そこには明らかな誤解と情報の混同が存在します。

まず押さえるべき事実は、小学校の学習指導要領において「水泳運動」は現在も重要な体育科の領域として位置づけられている点です。完全に取りやめとなったのではなく、実態は「学校敷地内にある屋外プールの利用をやめ、民間の屋内プールや公営施設を利用する形態へ切り替えた」ケースが大部分を占めています。

ただし、公立中学校においては事情が異なります。中学校の学習指導要領では、水泳は陸上競技や球技、武道などと並ぶ「選択項目」の一つに位置づけられているため、老朽化を機にプール授業の実施自体を取りやめ、陸上や球技の種目へ完全に振り替える中学校が都市部を中心に増えています。この「一部中学校での水泳授業廃止」のニュースが一人歩きし、「小学校も含めてプール授業自体がなくなった」という誤認が広まる原因となりました。

また、民間に委託した学校の保護者からは「夏休み前のたった数回、濁った水の中で震えながら水慣れをしていた昔と比べ、快適な温水プールでみっちり泳法を教えてもらえるため、むしろ水泳授業の質は格段に上がった」という声が多く聞かれます。自前のプールをなくすことは決して「教育の放棄」ではなく、安全と指導効果を両立させるための合理的な統廃合であるという認識が現場では定着しています。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。