食欲減退に効く漢方の選び方|六君子湯と補中益気湯の真相と受診目安

食欲減退に効く漢方の選び方|六君子湯と補中益気湯の真相と受診目安

食欲減退に効く漢方の選び方|六君子湯と補中益気湯の真相と受診目安にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

薬局の店頭や外来で最も頻繁に混同されるのが、安中散六君子湯違いの判断です。どちらも「痩せ型で胃腸が弱い人」に使われる傾向があるため自己判断での誤用が目立ちますが、決定的な相違点は「痛みの有無」と「胃酸の状態」にあります。

安中散は、温める性質を持つ桂皮や茴香、鎮痛作用を持つ延胡索、そして制酸作用を持つ牡蛎(ボレイ:カキの貝殻)で構成されています。つまり、冷えによって胃が収縮し、過剰な胃酸によってキリキリと痛むストレス性胃炎漢方処方として設計されています。空腹時や夜間に胃がシクシク痛む人、冷たい飲み物を口にすると胃痛が悪化する人は安中散が適合します。

一方、六君子湯には強力な制酸作用や鎮痛作用はありません。その代わり、胃の運動機能低下によって水分が胃内にチャプチャプと停滞する「胃内停水」を改善し、滞った未消化物を腸へ送り出す力を取り戻させます。「痛みはないが、朝になっても前日の夕飯が胃に残っている気がする」「吐き気と重苦しさで食卓に向かう気になれない」という症状には、安中散ではなく六君子湯でなければ根本的な改善は望めません。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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