華やかな家族構成ゆえに、初期には「親の七光りによる優遇ではないか」という偏見がネット上で囁かれた時期もありました。しかし、2人の足跡を検証すると、そうした推測が事実に反していることが明確に分かります。
柄本佑は10代の頃からミニシアター系作品や小劇場で泥臭く下積みを重ね、監督からの厳しいダメ出しを受けながら演技力を磨いてきました。安藤サクラもまた、園子温監督の『愛のむきだし』や数々のインディーズ映画で体を張った過酷な役柄に挑み、自らの力で国内外の映画賞を総なめにして実力を証明してきました。
映画での本格共演作である『今日子と修一の場合』(2012年公開、奥田瑛二監督)においても、家族の馴れ合いではなく、純粋にプロの役者同士として現場で激しくぶつかり合っています。親の看板に依存するどころか、「表現の厳しさを誰よりも知る家族を持つからこそ、一切の手抜きが許されない」というストイックな環境で育ったことが、2人を真の演技派へと押し上げた決定的な要因です。