英語版で声を担当するトム・ケニーのアプローチもまた伝説的だ。原作者であるスティーブン・ヒレンバーグは、主人公の声について「ドルフィン(イルカ)とウミガメを混ぜ合わせたような、どこか奇妙で無垢な音」を求めていたという。その難題に応えたトム・ケニーは、喉を振動させる特殊な笑い声を生み出し、全米を爆笑の渦に巻き込んだ。
日米のキャスト比較をしてみると、表現のアプローチに興味深い違いが見える。トム・ケニーが鋭いハイトーンと即興性でキャラクターの破天荒さを際立たせるのに対し、日本の海外アニメ吹き替え現場では、日本語の音韻に合わせた感情表現の豊かさが追求された。どちらも根本にあるのはキャラクターへの深い愛だ。