年末調整で修正テープはNg?無効になる理由と訂正印の最新ルール

年末調整で修正テープはNg?無効になる理由と訂正印の最新ルール

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では、申告書を手書きしていて記入ミスをしてしまった場合、どのように修正するのが正しいのでしょうか。かつて日本のビジネス習慣では「間違えた箇所に二重線を引き、その上に印鑑(訂正印)を押す」という手続きが常識とされてきました。

しかし、2021年(令和3年)4月1日以降に適用された税制改正による「国税関係手続における押印義務の見直し(脱ハンコ行政改革)」を経て、2026年現在の公的ルールでは、年末調整の申告書類における訂正印は原則として不要となっています。国税庁が公表している手続き要領においても、申告書への本人の押印欄自体が撤廃されており、それに伴い書き損じを訂正する際の押印も法的には求められていません。

国税庁の公式見解に則った、正しい書き損じの訂正ステップは以下の通りです。

1. 定規を用いて黒または青のボールペンで間違えた箇所に「二重線」を引く
フリーハンドで雑に線を引くのではなく、定規を使って水平または垂直に綺麗な二重線(2本の平行線)を引きます。重要なのは、「訂正前の元の文字が何であったか、第三者がはっきりと読める状態を残すこと」です。塗りつぶすように何重にも線を重ねたり、グチャグチャと消したりしてはいけません。

2. 二重線のすぐ上(または近接する余白)に正しい情報を記入する
二重線を引いた箇所の真上、あるいはスペースの都合上難しければその直下の余白に、本来書くべきであった氏名、マイナンバー、所得金額、控除対象額などを丁寧にハッキリと清書します。枠線からはみ出しても問題ありませんが、隣接する他の記入欄の文字と重ならないよう配置に注意してください。

3. 消せるボールペン(フリクションペン)は絶対に使用しない
「二重線で消すのが嫌だから最初から消せるボールペンで書こう」と考える人がいますが、これは修正テープ以上に危険な行為です。消せるボールペンのインクは熱に反応して無色化する性質を持っています。夏の車内保管やスキャナー・複合機の熱、コピー機の熱ローラーを通過するだけで文字が完全に消滅してしまうため、公的書類での使用は完全に禁止されています。

なお、法的には訂正印が不要となった現在でも、一部の伝統的な中小企業や金融機関関連の職場では、独自の社内内規(コンプライアンス管理規定)として「本人が修正した証拠として認印を押すこと」をルール化している場合があります。法律違反ではありませんが、会社の独自ルールが存在するか不安な場合は、二重線を引く前に担当部署へ一言確認を入れておくと確実です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。