2000年代中盤以降、民放プライム帯の連続ドラマへの出演頻度が落ち着いたことから、インターネット上では「メディア露出が減った」「干されたのではないか」といった根拠のない憶測が飛び交った時期がありました。しかし、これは明確な誤解です。
実態は、連続ドラマの過密なスケジュールから意識的に距離を置き、映画(邦画・アジア映画)や舞台へと本格的に軸足をシフトしたことが理由です。1999年には香港映画『もういちど逢いたくて/星月童話』でレスリー・チャンと共演し、アジア圏でも高い評価を獲得。その後も大林宣彦監督作品の常連として『野のなななのか』『花筐/HANAGATAMI』『海辺の映画館―キネマの玉手箱』などの重要作で圧倒的な存在感を発揮しました。
消費のスピードが速いテレビドラマの世界に安住せず、じっくりと作品づくりに向き合える映画や舞台を選び取った彼女の決断は、長期的な女優キャリアを構築する上で極めて戦略的かつ本質的な選択だったと言えます。