この画期的な拠点は一朝一夕に生まれたわけではない。かつて始動した「ミライon図書館建設プロジェクト」は、県と市という異なる行政単位が共同でひとつの図書館を建設・運営するという、前例の少ない大事業だった。大村市の園田裕史市長をはじめとする行政リーダーたちが主導し、多様な市民ニーズを集約しながら構想を形にしていった経緯がある。
建築面においても特筆すべき点が多い。建築家・隈研吾氏に代表されるような、木材を大胆に活用し自然光を活かした現代日本の「公共施設デザイン」の思想を取り入れ、開かれた空間設計が施されている。地域材をあしらった温かみのある内装は、長時間の滞在でも疲れを感じさせず、誰もが立ち寄りたくなるサードプレイスを実現した。