大島優子の真骨頂は、静止画である写真集にとどまらず、動的な映画作品における生々しい芝居において発揮されました。特に映画関係者や映画ファンに強烈な衝撃を与えたのが、角田光代の同名小説を吉田大八監督が映画化した『紙の月』(2014年)です。
主人公・梨花(宮沢りえ)を横領という破滅の道へと誘う銀行の後輩・相川恵子役を演じた大島は、劇中で池松壮亮扮する大学生との奔放な関係や、欲望に忠実な現代女性の危うさを体現。いわゆる「大島優子 紙の月 濡れ場」として話題を呼んだシーンでは、過度な露出そのものよりも、道徳観を嘲笑うかのような冷徹な目線と肉体の生々しさが絶賛され、第38回日本アカデミー賞優秀助演女優賞をはじめとする名だたる映画賞を総なめにしました。
さらに2020年の映画『生きちゃった』(石井裕也監督)では、主演の仲野太賀演じる夫がいながら別の男と情事に耽る妻・奈津美という極めて難解な役に挑戦。感情が激しく交錯する生々しいベッドシーンに挑み、「大島優子 映画 体当たり演技」の最高到達点として映画関係者のド肝を抜きました。また、タナダユキ監督の映画『ロマンス』(2015年)で見せた情緒豊かな入浴シーンなど、彼女の脱衣描写は常に「人間の剥き出しの感情」を表現するための必然的な演出として機能しています。