英語の「lantern」は、12世紀頃の中期英語を経てラテン語の「lanterna」から定着しました。この言葉の根底にあるのは「光を囲い、風から守りながら持ち歩く」という実用的な知恵です。
日本においては、古くから焚き火や松明が用いられ、平安時代から室町時代にかけて「行灯(あんどん)」や「提灯」が発展しました。室町末期に折りたたみ可能な提灯が発明されたことは、当時の世界基準で見ても画期的なポータブル照明のイノベーションでした。
明治以降に欧米からコールマンをはじめとする加圧式ガソリンランタンや石油ランタンが流入すると、それらは「洋風の提灯=ランタン」として受容され、現代のアウトドアカルチャーやLEDランタンへと進化を遂げています。形や熱源が変わっても、闇夜を安全に照らすという本質は数千年にわたり受け継がれています。