和食の板前が披露する薄く長い「桂剥き」は、数年間の修業を要する高度な技術です。しかし現代の調理科学において、家庭で桂剥きなしで作る刺身のつまを極上の仕上がりにすることは極めて容易です。重要なのは包丁の動かし方ではなく、植物の繊維の方向を意識することに尽きます。
包丁1本で仕上げる場合、まず大根を5〜6センチ程度の長さに切り、皮をやや厚めに剥きます。皮のすぐ内側には硬い筋の層があるため、2〜3ミリほど思い切って剥き取ることが舌触りを滑らかにする秘訣です。次に、大根の繊維の走行方向(大根の長さ方向)に対して平行に、1ミリ厚の薄切りにします。その薄切りにした大根を少しずつずらして重ね、端から1ミリ幅の極細に刻んでいきます。繊維を断ち切らず縦に平行に切ることで、細胞の断面から余分な水分が漏れ出さず、細くてもピンと角の立ったツマに仕上がります。
さらに調理時間を短縮し均一な仕上がりを求めるなら、刺身のつまスライサーおすすめ活用法を取り入れるのが最も合理的です。一般的な千切り器ではなく、刃のピッチが1.0〜1.5ミリの「ツマ専用クシ刃付きベンリナー」などの業務対応スライサーを選ぶのがポイントです。大根をしっかり握り、上から下へと一定の力で一気に滑らせることで、断面が乱れず摩擦熱も発生しないため、プロ級の美しい極細ツマがわずか1分で山のように作れます。